海風診療所が「予防医療」にこだわり続ける理由/
なぜ海風診療所は「予防医療」を大切にしているのか
海風診療所では、病気を治療するだけでなく「病気にならない未来」をつくる予防医療に力を入れています。本記事では、救急医療・脳神経外科での経験を経て予防医療へ取り組むようになった背景や、産業医活動・オンライン診療・他業種との連携を通じて社会全体の健康づくりを目指す想いをお伝えします。
「健康診断では異常がない。でも、何となく調子が悪い。」
そんな違和感を抱えながら毎日を過ごしている方は少なくありません。
疲れが取れない。
眠りが浅い。
以前より集中力が続かない。
体重が少しずつ増えてきた。
最近、やる気が出ない。
しかし、病院へ行くほどではないと思い、そのまま仕事や家事を優先してしまう。そして夜になるとスマートフォンで症状を検索し、「このままで大丈夫なのだろうか」と不安だけが膨らんでいく。
実際に海風診療所へ相談に来られる方の多くも、「病気ではないけれど健康に不安がある」「今より元気に生活したい」という思いを抱えています。
一方で、企業ではメンタル不調や生活習慣病による休職、働く世代の健康問題が年々深刻化しています。美容室やフィットネスジム、鍼灸院、歯科医院など健康に関わる現場でも、お客様の「健康への悩み」を相談される機会が増えているそうです。
私たちは、そのような現場の声を数多く聞いてきました。
だからこそ海風診療所は、「病気になったら治す医療」だけではなく、「病気になる前に支える医療」がこれからの社会には必要だと考えています。
もちろん、病気になったときに適切な診断や治療を受けることは非常に大切です。しかし、それと同じくらい大切なのが、病気を未然に防ぐための生活習慣や健康づくりです。
病気になってから時間やお金を費やすよりも、健康なうちから少しずつ予防に取り組むことで、将来の人生は大きく変わるかもしれません。
この記事では、海風診療所が予防医療に取り組むようになった背景や、これまで歩んできた道のり、そして私たちが目指している未来についてお話しします。
なぜこの仕事をしているのか
「もっと早く出会えていたら…。」
医師として長年現場に立ってきた中で、この言葉を何度も耳にしてきました。
病気が進行してから受診された患者さん。
生活習慣の改善でもっと早く防げたかもしれない病気。
仕事や家庭を優先し、自分の健康を後回しにしてしまった方。
医師として最善の治療を尽くしても、「病気になる前に支えられなかった」という悔しさが残ることがあります。
私自身、医師としてのキャリアは救急医療や脳神経外科から始まりました。
救急医療の現場では、一刻を争う命と向き合います。
脳卒中や頭部外傷など、一分一秒が患者さんの人生を左右する場面を数多く経験してきました。
もちろん、その現場には大きなやりがいがあります。
しかし同時に、ある思いが少しずつ強くなっていきました。
「この方が、もし病気になる前に生活習慣を改善できていたら。」
「もっと早く健康について相談できていたら。」
治療技術が進歩しても、病気そのものを減らさなければ、本当の意味で人々を健康にはできないのではないか。
そんな思いが、私の中で大きくなっていったのです。
平成7年には、志を同じくする複数の医師とともに「21世紀の医療・医学を考える会」を設立しました。
当時から私たちが考えていたのは、「病気を治療すること」だけではなく、「どうすれば病気にならない社会をつくれるか」ということでした。
さらに平成13年には、がん患者さんをインターネット上で支援する「e-クリニック」を立ち上げました。
現在のようにオンラインで医療相談を受けることが一般的ではなかった時代です。
それでも、「距離や環境に関係なく、必要な医療へアクセスできる仕組みを作りたい」という思いから始まった取り組みでした。
その後、平成15年に海風診療所を開業。
そして平成23年には、医療だけでなく予防を総合的に支える施設「トレーフル・プリュス」を開設しました。
これは診療所を大きくしたかったからではありません。
医療だけでは健康は守れないと考えたからです。
健康を維持するためには、運動、睡眠、栄養、ストレスケア、生活習慣など、多くの要素が関わります。
だからこそ医療機関だけで完結するのではなく、さまざまな専門家や企業と連携しながら、一人ひとりの健康を支えていく仕組みを作りたいと考えました。
現在では、全国約250の健康関連事業者との連携や、50社の産業医活動を通じて、多くの方の健康づくりをサポートしています。
私が目指しているのは、「病気を診る医師」で終わることではありません。
「健康な人を増やす医師」でありたい。
その思いは、今も変わることなく診療や情報発信の原点となっています。
これまでの経歴と歩み
私が医師として歩み始めたのは、平成2年に山口大学医学部を卒業したことから始まります。
卒業後は大阪大学医学部附属病院特殊救急部で研鑽を積み、その後は阪和記念病院や大阪脳神経外科病院で脳神経外科医として多くの患者さんの診療に携わりました。
救急医療や脳神経外科は、患者さんの命を守る最前線です。
一刻を争う現場では、高度な専門知識だけでなく、瞬時の判断力や冷静さが求められます。
その経験は、現在の診療にも大きく生かされています。
一方で、多くの患者さんと接する中で見えてきたものがありました。
生活習慣病をはじめ、多くの病気は突然始まるわけではありません。
長年の生活習慣やストレス、睡眠不足、運動不足など、小さな積み重ねが健康状態に影響を与えています。
つまり、病気になる前の段階で適切なサポートができれば、防げる病気も少なくないということです。
この考えから、私は診療だけでなく予防医療にも力を注ぐようになりました。
現在ではオンライン診療を活用し、地域を問わず健康相談を受けられる体制を整えています。
また、企業の産業医として働く人の健康を支える活動や、美容室・理容室・エステサロン・フィットネスジム・鍼灸院・整骨院・歯科医院など、健康に関わるさまざまな事業者と連携しながら、「健康について相談しやすい社会づくり」にも取り組んでいます。
病院だけが健康を守る時代ではありません。
地域全体、企業、そして健康に関わる多くの人たちが力を合わせることで、病気を未然に防ぎ、健康寿命を延ばすことができると私は信じています。
医師として三十年以上歩んできた今でも、その考えは変わりません。
むしろ、高齢化が進む日本だからこそ、予防医療の重要性はますます高まっていると感じています。
資格・専門性・他社との違い
「医師免許を持っていること」だけが、私たちの強みではありません。
海風診療所が大切にしているのは、医療を診療所の中だけで完結させないことです。
現在、私は医師・産業医として診療を行うだけでなく、全国約50社の企業で産業医活動を行い、さらに約250の健康関連事業者と連携しながら予防医療の普及に取り組んでいます。
美容室、理容室、エステサロン、フィットネスジム、鍼灸院、整骨院、歯科医院など、日常的に健康への相談を受ける立場の方々と協力し、「病院へ行く前に相談できる場所」を増やしてきました。
実際、「最近疲れやすい」「眠れない」「体重が増えてきた」「髪が薄くなってきた」「なんとなくやる気が出ない」といった悩みは、病院を受診するほどではないと考え、そのまま我慢してしまう方が少なくありません。
しかし、その小さな変化こそが、将来の病気につながるサインであることもあります。
だからこそ私たちは、「病気になってから医療につながる」のではなく、「気になった時点で健康について相談できる環境」を地域や企業、さまざまな専門職と一緒につくってきました。
これは、一般的な医療機関とは少し違う特徴かもしれません。
さらに近年はオンライン診療にも力を入れています。
仕事が忙しく受診時間を確保できない方や、近くに相談できる医療機関がない方でも、必要な医療へアクセスできる環境を整えています。
診療の方法は変わっても、「一人でも多くの人が健康を守れる社会をつくる」という想いは変わりません。
医療は病院だけで行うものではなく、地域全体で支えていくもの。
その考え方こそが、海風診療所の専門性であり、他にはない特徴だと考えています。
どんなお客様を支えてきたか
予防医療という言葉を聞くと、「健康な人のためのもの」と思われる方もいらっしゃいます。
しかし実際には、私たちのもとへ相談に来られる方の多くは、「病気ではないけれど、このままでいいのだろうか」という不安を抱えています。
例えば、
「健康診断では異常がないのに疲れが取れない。」
「仕事のストレスで眠れない。」
「体重が増えてきた。」
「健康のために何をすればいいのかわからない。」
そんな相談は決して珍しくありません。
こうした悩みは、数値だけでは判断できないことも多くあります。
だから私たちは、検査結果だけを見るのではなく、その方の生活や仕事、家族環境、睡眠、食事、運動習慣なども含めて一緒に考えます。
「生活習慣を少し見直してみましょう。」
「まずは睡眠を改善してみませんか。」
「無理のない範囲で運動を始めてみましょう。」
一つひとつは小さな提案かもしれません。
しかし、その積み重ねが半年後、一年後の健康につながることを、私たちは何度も見てきました。
企業の産業医活動でも同じです。
最近ではメンタルヘルスに関する相談が増えています。
体調不良が続いても、「周りに迷惑をかけたくない」「まだ頑張れる」と無理をしてしまう方も少なくありません。
そうした方が休職や退職という結果になる前に、企業と連携しながら働きやすい環境づくりを支援しています。
また、健康経営優良法人の取得支援を行った企業からは、
「社員の健康への意識が変わった。」
「健康について話しやすい職場になった。」
という声をいただくこともあります。
予防医療の成果は、すぐに数字として表れるものではありません。
しかし、病気にならずに元気に働けること、大切な家族との時間を笑顔で過ごせることこそ、本当の成果ではないでしょうか。
私たちは、その未来を支える仕事をしていると考えています。
仕事で大切にしている価値観
私が医師として最も大切にしていることがあります。
それは、「病気だけを診るのではなく、人を診る」ということです。
病気には必ず背景があります。
仕事の忙しさ。
睡眠不足。
食生活。
ストレス。
家族との関係。
運動不足。
同じ病名でも、原因や生活環境は人によってまったく違います。
だからこそ、「薬を飲めば終わり」「検査をして終わり」という医療では、本当の意味で健康には近づけないことがあります。
もちろん、薬や治療が必要な場面はあります。
命を守るためには欠かせない医療です。
しかし、生活習慣が原因となっている病気であれば、その生活そのものを見直すことも同じくらい重要だと考えています。
実際、途中で薬をやめてしまう方もいれば、「薬を飲んでいるから大丈夫」と安心してしまう方もいます。
ですが、本当に大切なのは、なぜその状態になったのかを理解し、自分自身の健康と向き合うことです。
健康は、誰かから与えられるものではありません。
医師ができることは、健康への道筋を一緒に考え、伴走することです。
そして、その主役は患者さん自身です。
だから診察では、「どうすればこの方が無理なく続けられるか」を一緒に考えることを大切にしています。
生活習慣は、一日で変えることはできません。
だからこそ、小さな一歩を積み重ねることを大切にしています。
その積み重ねが、10年後、20年後の健康につながる。
私は、その未来を信じて、日々の診療に向き合っています。
今の医療業界に感じる課題と、これからの未来
私は医師として三十年以上、多くの患者さんと向き合ってきました。
その中で強く感じていることがあります。
それは、「治療だけでは日本の健康は守れない」ということです。
もちろん、日本の医療制度は世界的に見ても非常に優れています。
誰もが必要な医療を受けやすい国民皆保険制度は、日本が誇る大切な仕組みです。
だからこそ、この制度を未来へ残していかなければならないと私は考えています。
一方で、日本は世界でも有数の高齢社会となり、生活習慣病や慢性疾患を抱える人は年々増えています。
医療技術は進歩していますが、病気になる人が増え続ければ、医療費も増え続けます。
その結果、本当に必要な医療を維持することが難しくなる可能性もあります。
だから私は、「病気を治すこと」と同じくらい、「病気を防ぐこと」に社会全体が目を向ける時代が来ていると考えています。
予防医療とは、単に病気を減らすことではありません。
元気に働ける時間が増える。
家族と笑顔で過ごせる時間が増える。
趣味や旅行を楽しめる人生が続く。
つまり、「健康寿命」を延ばすことにつながります。
これは、一人ひとりにとって大切なことだけでなく、日本全体にとっても大きな価値があります。
そのためには、医療機関だけでは限界があります。
企業。
地域。
学校。
美容室。
フィットネスジム。
歯科医院。
薬局。
さまざまな人たちが「健康を守る仲間」としてつながることが大切だと思っています。
海風診療所が産業医活動や他業種との連携を続けている理由も、そこにあります。
健康は、病院だけで守るものではありません。
社会全体で支え合うもの。
それが私たちの考える予防医療です。
このブログで伝えていきたいこと
インターネットには健康に関する情報が数多くあります。
便利な時代になった一方で、
「何を信じればいいのかわからない」
という声もよく耳にします。
医学的根拠がはっきりしない情報。
極端な健康法。
誰にでも当てはまるように書かれた記事。
それらを見て、不安が大きくなってしまう方も少なくありません。
だからこそ、このブログでは「読者の不安をあおる情報」ではなく、「正しい判断につながる情報」を発信していきたいと考えています。
例えば、
・生活習慣病を予防するために今日からできること
・睡眠や食事、運動が健康へ与える影響
・オンライン診療を上手に活用する方法
・企業で健康経営を進めるための考え方
・産業医の役割やメンタルヘルス対策
・医療現場で実際によくある相談
・病気になる前だからこそ知っておきたい健康知識
など、日々の生活に役立つ内容を、医師としての経験をもとにわかりやすくお伝えしていきます。
健康は特別な人だけのものではありません。
誰もが、自分自身や大切な家族のために学び、守ることができます。
このブログが、そのきっかけになれば幸いです。
悩んでいる方へのメッセージ
もし今、
「最近疲れやすい。」
「健康診断は問題ないけれど何となく調子が悪い。」
「このまま年齢を重ねて大丈夫だろうか。」
そんな思いを抱えているのであれば、一人で悩み続ける必要はありません。
健康とは、「病気ではない状態」だけを指すものではありません。
毎日を笑顔で過ごせること。
仕事に集中できること。
趣味を楽しめること。
家族との時間を大切にできること。
そのすべてが健康だと、私は考えています。
そして、その健康は、病気になってから取り戻すよりも、病気になる前から守る方が、はるかに大きな価値があります。
「まだ受診するほどではない。」
そう感じる今だからこそ、できることがあります。
少し生活を見直してみる。
専門家へ相談してみる。
自分の身体に耳を傾けてみる。
その小さな一歩が、5年後、10年後の人生を大きく変えていくかもしれません。
私たちは、病気を診るだけではなく、その方らしい人生を支える医療を目指しています。
これからも海風診療所は、地域の皆さま、全国の皆さま、企業や健康に関わる多くの方々と協力しながら、「病気にならない未来」を一緒につくっていきたいと思います。
まとめ
医療の役割は、病気を治すことだけではありません。
病気になる前から健康を支え、一人ひとりが自分らしい人生を送れるよう伴走することも、これからの時代には欠かせない役割だと考えています。
海風診療所では、外来診療やオンライン診療はもちろん、産業医活動や健康関連事業者との連携を通じて、「予防医療をもっと身近なものにする」ことを目指しています。
健康に関する不安や、生活習慣について気になることがありましたら、決して一人で抱え込まないでください。
病気になってからではなく、「今の健康を守るために相談する」という選択も、未来の自分への大切な投資です。
このブログでは、予防医療、健康づくり、働く人の健康、生活習慣病対策など、医師として現場で培ってきた経験をもとに、皆さまの暮らしに役立つ情報を発信していきます。
「病気を治す」から「病気を防ぐ」へ。
その一歩を、一緒に歩んでいければ幸いです。
予防医療の全体像を、生活・健診・仕事の視点から整理する
病気にならない未来を考えるときは、食事や運動、睡眠を見直すだけではなく、健康診断の結果をどう受け止めるか、働く環境の中で不調をどう防ぐか、地域や周囲の専門家とどうつながるかといった視点も大切になります。
予防医療は、特別な健康法を1つ始めれば完結するものではありません。今の生活を振り返り、気になる変化を見逃さず、必要に応じて健診や医療、職場・地域での支えにつなげていくことで、無理のない健康づくりを続けやすくなります。
予防医療の考え方や、生活習慣改善・健診・仕事とのつながりを全体から整理したい方は、ぜひ最初にこちらをご覧ください。
親ハブ👉
「予防医療とは何か 完全ガイド|病気になる前の健康づくりを、生活・健診・仕事から整理する」
